校長室便り

2021年9月の記事一覧

令和3年度 2学期始業式 あいさつ

 オリンピアン(メダリスト)から     見えるもの
                                   
 
皆さん、おはようございます。
 本日から2学期が始まります。まず、こうして皆さんが元気で、2学期がスタートできることを大変うれしく思います。  
  皆さんの中には、一気にスタートできる人とじっくりと慣らしながらスタートするタイプもあると思います。自分のペースに合わせて、体と気持ちを起動させてほしいと思います。
 2学期のスタートに際して、今一番、気になっていること、そして必ず実行して欲しいことを伝えてから、本題に入りたいと思います。

 

■新型コロナ感染症についてです。
 今の状況は皆さんも知ってのとおり。
ここ直近に至って、全国的に感染の急拡大が起こっています。

 現在、東京都をはじめ、21都道府県に「緊急事態宣言」が、12県に
 「まん延防止等重点措置」が出されています。
 四国では徳島県以外の3県全てに「まんえん防止等重点措置」がとられました。

 先日、TV報道での東京都の小児科クリニックの副院長がコメントしていました。
 「今までは子どもはかからないか無症状だったのが、発熱したりしている。その数が増えてきている。幼児はじっとしていないので親の看護が必要で、子どもが家に持ち帰り、親に移してしまう。これまでとは違う 「デルタ株」の感染力の強さがある。」と言ってました。

 感染者が出ると、学校も職場でも行動履歴が求められ、誰が濃厚接触者かそうでないかの調査をしなくてはなりません。濃厚接触者になると2週間自宅待機となります。
 濃厚接触者かどうかの判定は保健所がしますが、その判断基準は何か知っていますか? 陽性者との接触の仕方や度合い(接触時間・接触角度・マスクの有無やマスクの種類等)なんです。学校でクラスターが発生すれば学校の正常な運営はできなくなり、皆さんに学習の場を提供できなくなります。なによりも命に関わる問題にもなります。皆さんを危険にさらすわけにはいきません。学校の使命は生徒の「命」と「学び」を守ることです。

 これまでの医療や行政、特に保健所の専門の方々の知見を借りれば、コロナ感染症対応の肝は、「マスク」です。授業中ではなく、マスクを外す時の皆さんの行動です。
みなさんがマスクを外すときはどんなときですか?
 
 場面の変わり目です。 昼食時・部活の前後・下校時です。  
 友達(人)と話すとき、その間に「マスク」はありますか ?

 皆さんの自覚と行動を再確認してください。コロナ感染症の情報をしっかり把握し、しっかり対策すれば防げるものです。必要なことは皆さんの自覚と行動です。

 さて、本題に戻って・・・
 ご存じの通り1964年大会以来、57年ぶりに東京オリンピックが開催されました。
 オリンピックメダリストの言葉に生き方に共通点を感じます。偉ぶらないし「関わってくれた全ての人に感謝したい」と語っています。

 

その中で注目したい選手がいます。

 ■柔道女子70キロ級で金メダルを獲得した新井千鶴(27)(あらい ちずる)さん です。
 彼女の高校時代のことを当時の監督に尋ねると・・・

  埼玉県立児玉高校2年の秋、柔道部監督の柏又(かしわまた)洋邦監督が将来について、新井に尋ねると、はにかみそうに「日本代表になって、世界で試合したい」と答えた。憧れもあるのだろうとその時は軽く受け流した。それから間を置かずに再び同じような質問をすると「何でまた聞くんですか」とむっとした表情を浮かべた。
後でわかったが、新井はこの年、授業で創作した川柳に「日の丸の   ついた道着を いつか着る」と詠んでいた。新井の卒業から6年以上が過ぎた今も、校舎内の廊下に飾られている。
 監督は「先を見据えて自分で考え、努力した。才能だけで勝てるタイプの子ではなかった」と振り返る。

    一念岩をも通す(いちねんいわをもとおす)と言うことわざがあるが、まさしくその通りですね。

 

■もう一人紹介します。                                        
 パラリンピック 競泳女子100メートル背泳ぎで銀メダルを獲得した 山田美幸(14)(やまだ みゆき)さんです。

 中学3年生の受験生。日本史上最年少メダリストです。彼女は生まれつき両腕がなく、脚の長さにも左右差があり、泳ぎ方は一般的なバタ足でなく、自転車のペダルを漕ぐようなキックと両肩の動きを連動させて推進力を得る独特の泳法です。選手たちははそれぞれ違った障害があり、自分の身体の特長に応じたそれぞれの泳法で泳ぎます。 
 
 通っている新潟県阿賀野市立京ヶ瀬(きょうがせ)中学校では学級委員を務めるなど中心的な存在。中3生として受験勉強にも一生懸命。市の英語スピーチコンテストで学校代表。座右の銘を尋ねると、明治期の実業家 渋沢栄一(2024年度新10000円札採用)の言葉の「無欲は怠惰(たいだ)の基(もと)である。」を挙げる。

 今は亡き父のことば「『パパは小さいころからカッパだったよ。』天国の父に「頑張ったよ。私もカッパになりたいと伝えたい。」と言った。天国の父が見守っていると信じ、次は金を目ざす。

 いつも明るく前向きに果敢に挑戦し続ける姿に感動します。人間の能力に無限の可能性があることを感じずにはいられません。


 

   2学期は行事も多く、学年で一番充実した学期。3年生は進路に大きく関わる学期です。
 自分が決めた目標に向かって「行動」してください。
 自分の「思い(一念)」「行動」で人生が変わる。

 

 以上、校長の挨拶とします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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令和3年度 1学期終業式 あいさつ

 

 「誇り」ある行動を、生き方を!

 皆さん、おはようございます。
さて、本日で1学期も終わり、明日から夏季休業となります。
長い休業期間が始まります。みなさんはどんな期間を過ごす計画ですか。
 今回も1学期の始業式同様、校長の今感じている「思い」や「考え」をみんなに伝えます。
 今回は、「誇り」について。
 皆さんは「誇れるもの」を持っていますか?
 皆さんは「誇り」ある生き方をしていますか?
 皆さんは自分自身に「誇り」もっていますか?

 NHKプロフェッショナル「仕事の流儀」という番組を紹介します。


がん看護専門看護師・田村恵子 (2008,6,24放送)
 4月下旬、56歳の男性が緊急入院しました。末期がんです。娘の結婚式を6月7日に迎えています。そこで「せめて、花嫁衣装を着た娘と写真を撮ってはどうか」この提案を本人に伝えれば、結婚式には生きられない事実をつきつけることにもなります。
 さて、皆さんならどうしますか?
 日々悪化していく病状。このままでは手遅れになる。
ぎりぎりの決断を迫られる田村看護師。
その時に心に浮かんだのは、「心残さず、生きる」という言葉だった。
 治療の手立てがないと宣告された人々は、迫り来る死への恐怖や後悔の念など、さまざまな心の痛みを抱えている。田村は正面から向かい合い、対話を通してその心をときほぐしていく。そして、心の奥に必ずあると信じる「希望」を見つけ出す手伝いをする。

 ■娘と写真を撮ることを勧めるのは簡単。
 「看護師」はそうではない。たくさんの患者を相手して、かけがえのない命に関わってきた。生きることの意味を体で体感してきている。最後まで命をつなぎ止めることが仕事。

 ■医師から余命宣告された患者と看護士としてどう向き合っていくか。
 看護師として患者の最後をどう看取るか。彼女は最後まで諦めない。対話を通してその心をときほぐしていく。心の奥に必ずあると信じる「希望」を見つけ出す手伝いをする。 
 彼女のことば「心残さず、生きる」

■田村に尋ねた。あなたの思う『プロフェッショナルとは?』
 「私の中のこれまでの経験に基づいてできている直感を、信じて揺るがないこと。そして相手の方の力をそれ以上に信じてあきらめない、そういう人だというふうに思います。」

 これが、がん看護専門看護師・田村がいう仕事のプロだという。

 仕事に誇りを持つことは、その人の人生そのもの。その人の生き様を表しています。
 その言動や生き様は他人に感動を与え、心を揺さぶります。そんな人が本当のプロだと思います。プロはいたるところにいます。年俸や名声やブランドが全てではない。その道その道にプロはいます。この看護師に救われた患者や家族はたくさんいると思います。

 

■校長の思う
 「誇り」とは、「自信や信念」に裏付けされたもの
  揺るがない「自身や信念」と「行動」の成果である。

 一つの仕事にかける思いや熱意が、他の人に影響を与える。
 そんな生き方が先生は本当の意味でのプロだと思う。

 高校生活も同じ。生活の仕方。勉強に対する姿勢。
 部活に望む姿勢も同じ。
 人に「誇れる」行動をしてください。

 この夏休み・・・これだけはやりきる!
 という姿勢や・・・生き方 をしてみてはどうですか。
 その「姿勢」や「思い」で人生が変わる。生き方が変わるのだから。
 皆さんには「誇り」ある行動を、生き方をしてほしいと思います。
 この夏休み 「行動」してください。
 自分が決めた目標に向かって 「行動」してください。
 自分のやる気と行動で人生が変わる。
 目標を達成できる体力気力が充実しているときが高校時代。

 これで学校長の挨拶を終わります。

 

 

 

 

 

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